2024年1月6日、二十四節気「小寒」です。小寒の初日を「寒の入り(かんのいり)」といい、小寒から立春までの約30日間は「寒の内」と呼ばれ1年で最も寒さの厳しい時期になります。この日から、寒中見舞いを送ったり、寒稽古や寒中水泳が行われる。これから寒さが更に厳しくなりますが、冬至から半月ほど過ぎているため日の入りが遅くなってきていますので、少しずつ昼が長くなったと感じられるようになります。
この記事は2024年1月に新たに加筆しています。
七十二候「芹及栄(せりすなわちさかう)」「水泉動(しみずあたたかをふくむ)」「雉始雊(きじはじめてなく)」
ここからは、七十二候のお話です。
初候「芹及栄(せりすなわちさかう)」2024年1月6日~10日
芹及栄(せりすなわちさかう)とは、芹が生え始める頃。芹は春の七草のひとつで、冷たい水辺で育ちます。芹にとっては、寒さもまた栄養なのかもしれません。また、芹は春の七草には欠かせない存在です。
- 季節の言葉 七草粥・松の内
- 季節の野菜 せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ
- 季節の魚介 鱈・白子・寒鰤(11月末~2月)
- 季節の花 南天
次候「水泉動(しみずあたたかをふくむ)」2024年1月11日~15日
水泉動(しみずあたたかをふくむ)とは、地中で凍った泉の水が溶け、動き始める頃。まだまだ空気は冷たく、寒い時期ですが、春に向けて少しずつ季節は動き出しています。
十日えびす(とおかえびす)七福神の一人である「えびす神」を奉る、年初めのお祭りです。参拝者は笹に小判や米俵などの縁起物をつけ、商売繁盛を願います。また、福を集めると言うことで、くま手やざるなども売られています。
- 季節の言葉 鏡餅・十日戎
- 季節の野菜 せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ
- 季節の魚介 氷下魚(こまいの旬は、12月下旬~2月)
- 季節の花 柊(ひいらぎ)葉の鋭いトゲによって、邪気を払う木とされています。
- 季節の兆し 寒九の雨
- 季節の行事 鏡開き(1月11日)・左義長(1月14日または15日)
末候「雉始雊(きじはじめてなく)」2024年1月16日~19日
雉始雊(きじはじめてなく)とは、寒気を突き抜いて雉が鳴き始める頃。雉の鳴き声が響き、冬の眠りについている静かな山を目覚めさせようとしているようです。
- 季節の言葉 小正月・左義長・美雪晴れ
- 季節の野菜 蕪・ねぎ(旬は冬)
- 季節の魚介 鮟鱇(旬は冬)
- 季節の花 蠟梅(ろうばい)寒さに強く、花の少ない冬に咲く貴重な花です。
- 季節の星座 オリオン座
- 季節の行事 どんと焼き
七草がゆで一年の健康を願う
春の七草とは、平安時代より元旦明け七日目に、無病息災を願い「せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ」を刻みおかゆに混ぜて食べると、一年の邪気を払い、万病を除くとされています。
七草にはミネラルやビタミン類が含まれ消化器や呼吸器に有効とされ、「七草がゆ」は年末年始の飲食過多で弱った胃腸にやさしい料理です。また、体を温め血をきれいにするなどの薬効もあるとされています。
寒い時期、こう言う温かい食べ物を朝から頂くことで、一日活動的になります。
最後に
1月は、年の初めの行事がいろいろあります。7日七草粥、9日宵えびす、10日本えびす、11日残り福・鏡開き、15日小正月。
【小正月(こしょうがつ)】
この日の朝、無病息災・五穀豊穣を願い、鏡開きのお餅を入れた小豆粥をいただきます。
また、この日はどんど焼き(左義長)といって、神社で正月飾りや古いお札、書き初めの半紙などを燃やします。
*最近ではこの風習もなくなりつつある行事です。
【寒仕込み】
寒の内に味噌を仕込んだり、寒中の水で酒を仕込むと味もよく長く貯蔵できます。この寒の時期は、仕込みにはとってもいい時期です。
【お知らせ】
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今年も、暦をうまく今の生活に取り入れることができるように、お伝えしていきます。楽しみにしていてくださいね。